技法講座
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七宝焼きとは
銅板(金属板)に釉薬を塗布し、800°Ⅽ前後の高温で焼成することによって溶けた釉薬がガラス状、エナメル状の彩色に変化する。金属板を使って美しい彩色を施すことができる技術です。
教室では、炉内寸法が23×30㎝の七宝炉を使用するため小さなパーツを組み合わせて作品にしています。
七宝は金属板(金・銀・銅・真鍮・鉄など)の上にガラスの粉末(80メッシュ)を載せて焼成したものです。七宝焼きは、実は大変奥が深く、金属板おもに銅板を木槌でたたき立体的に成型させたり、銀線を植線したあと釉薬を載せたり、黒の釉薬を載せ焼成し、その上から白の釉薬を載せて乾燥したあと目打ちなどを使って引っ掻く書割など多様な技法があり、又、焼成温度(780〜950度)の見極めも大事で焼成の途中に焼成面を動かすとマーブル模様が出来上がります。釉薬は透明色、半透明色と不透明色があり使い方により色の出かたが違ってきます。七宝炉から真っ赤で出てきた作品が、見る見るうちに変化していくさまは感動的です。様々な要素を使って自分だけの七宝焼を楽しむことが出来ます。
七宝焼はいつごろから始まった技法でしょうか
紀元前・エジプト、ツタンカーメン王のマスクの目に七宝釉薬が使用されております。
フランスのリモージュ地方で盛んに生産され、その後シルクロードを経て中国大陸、朝鮮半島、日本に伝来したと思われます。
日本では、最古のもので正倉院の御物に「瑠璃鈿背十二稜鏡」があります。また、江戸時代の日光東照宮の欄間に用いられたり、明治時代の勲章に使用されるなど七宝焼は一子相伝の重要な技術とされておりましたが、第二次世界大戦後は一般に開放されました。
講座の進め方についてお聞かせ下さい
- 独自のカリキュラムにそって、一色盛りの作品から始めます。
- 何種類かの型見本の中から選び、0.4㎜の銅板にカーボン紙を使って型を写します。
- ハサミ(金属用)で銅板の型を切り取ります。
- 銅板を成型後、クリーン液で洗浄します。
- 裏面にウラ引釉薬をのせ乾燥させます。
- 表面に色釉薬を載せて焼成(葯1分)し、完成です。